中古カメラを探していると、商品ページに「シャッター回数:約1万2千回」のように書かれているのを見かけます。「この数字は多いのか少ないのか」「何回までなら安心なのか」と迷う方は多いと思います。一方で、数字が書かれていない商品も多く、自分で調べる方法があるのかも気になるところです。
この記事では、ソニー・富士フイルム・キヤノンの公式な情報と、中古カメラを扱う解説をもとに、シャッター回数の意味、耐久回数の目安の読み方、機種ごとの調べ方、中古で見るべきポイントを整理しました。
- シャッター回数と「耐久回数」の意味(メーカーがほとんど公表していない理由と注意点)
- メーカー別の耐久回数の目安(解説サイトの値であることの断り付き)
- 機種別の調べ方:EXIFで見えるカメラと、見えないカメラ
- キヤノン公式の点検サービスの料金と、無料ツールで調べるときの注意
- 中古で見るべき4点セットと、旅行で使う場合の年数の目安
💡 この記事は「シャッター回数の読み方と調べ方」に特化しています。中古カメラの買い方全体は中古カメラの選び方、買い替えで売るときはカメラの売り方・買取相場ガイド、人気の中古機種はSony α7 III は2026年でも買いかをご覧ください。
先に結論:回数は「目安」。メーカーは公表しないことが多く、調べ方も機種で違う
先に、押さえたいことを3つにまとめます。
1. 耐久回数は、メーカーがほとんど公表していない。今回、ソニーの α7 IV・α7C II と、富士フイルムの X-T5・X-S20 の公式仕様ページを確認しましたが、シャッターの耐久回数の記載はありませんでした。出回っている数字の多くは、販売店や解説サイトによる目安です。
2. 調べ方は機種で違う。写真のEXIF情報に回数が入るカメラ(ニコンなど)もあれば、入らないカメラ(キヤノンの EOS R など)もあります。入らない場合は、有料のアプリやメーカーの点検が必要になります。
3. 回数は、状態の一部にすぎない。回数が少なくても外観のキズやセンサーの汚れがあれば注意が必要で、多くても整備されていれば使えることがあります。中古では「回数・レンズの状態・外観・整備履歴」の4点で見ます。
シャッター回数とは:メカシャッターが動いた回数
シャッター回数は、カメラのシャッター(メカシャッター)が動いた回数のことです。車の走行距離にたとえられることがあります。中古カメラの解説では、カメラの寿命を測る目安として、この回数が使われます。
ただし、これは「あと何回で壊れる」を保証する数字ではありません。メーカーが公表する耐久回数は、壊れ始める目安にすぎず、実際の寿命は使い方や個体で変わります。また、ニコンの Z9 のように、メカシャッターをなくして電子シャッターだけにした機種も出ています(ITmediaの報道)。このような機種では、回数の考え方が違ってきます。
耐久回数の目安:メーカー公表値ではなく、解説サイトの値
最初に、公式の確認結果です。ソニー(α7 IV、α7C II)と富士フイルム(X-T5、X-S20)の公式仕様ページには、シャッターの耐久回数の記載がありませんでした。そのため、次の表はメーカーの公式発表ではなく、中古カメラを扱う解説サイトの目安です。
| メーカー | 耐久回数の目安(解説サイトの値) |
|---|---|
| キヤノン | 入門機で約10万回、フラグシップで50万回 |
| ニコン | 15〜40万回(Z8・Z9は電子シャッターのみ) |
| ソニー | 20〜50万回 |
| 富士フイルム | 30〜50万回 |
この解説では、中古で買うときの目安として「耐久値の50%以下」が挙げられています。たとえば耐久20万回の機種なら10万回以下です。機種ごとの数字は、必ず購入前に最新の情報で確認してください。
なお、中古カメラの選び方に書いている「エントリーは約10万回、ミドルは約20万回」も、同じく目安です。
機種別の調べ方:EXIFで見えるか、見えないか
| メーカー | 調べ方 | メモ |
|---|---|---|
| ニコン | 写真のEXIFに「Image Count」が記録される。無料のWebツールで確認できる | 解説サイトで「最も調べやすい」とされる |
| キヤノン(EOS R) | EXIFには入らない。専用アプリ「ShutterCount」(Mac版・iOS版は1,500円)などを使う | 公式の「あんしんメンテ プレミアム」(レンズ交換式デジタルカメラは基本料金11,000円(税込)以上)でも、総合点検の中で確認できる |
| ソニー | EXIFに記録されないケースが多い。メーカーの診断が確実とされる | 機種によって異なるため、販売店に確認する |
| その他 | 機種ごとに異なる | 購入店に聞くのがいちばん早い |
無料のWebツールの使い方
ブラウザにJPEGやRAWを1枚アップロードするだけで、回数がわかるWebツールがあります(例:「ショット数.com」。インストールも会員登録も不要)。ただし、機種によっては対応していません。たとえば、キヤノンの EOS 80D 以降は、撮影データに回数が記録されないため、無料ツールでは確認できない場合があります。
回数がわかっても、1つのツールだけを信じすぎないことも大切です。中古販売店の解説では、複数のツールで確認して、差が±1%以内なら正常とされています。
中古で見るべき4点セット
中古カメラの解説では、シャッター回数だけでなく、次の4つを合わせて見るよう勧められています。
- シャッター回数:耐久回数の目安に対して、どれくらい使われているか
- レンズの状態:カビ・くもり・キズがないか
- 外観のキズ:落下や強い衝撃の跡がないか
- 整備履歴:メーカーの点検や清掃を受けているか
回数が書かれていない商品は、確認できるまで判断を保留するか、値引きの交渉材料にします。また、中古店では商品ページにシャッター回数を載せていないのが一般的なため、届いた日に確認して、返品できる期間(数日〜1週間ほど)のうちに判断するのが安全です。専門店で買う場合の保証や状態ランクの見方は、中古カメラの選び方にまとめています。
旅行で使うなら:年間の撮影枚数から逆算する
耐久回数は大きな数字ですが、旅行で使う人は、実際にはそこまで撮りません。たとえば、年に1万枚撮る人が、耐久20万回の機種を新品で買った場合、理屈の上では20年分です(目安の計算で、保証ではありません)。
それよりも、旅行では、湿気・砂・雨による劣化のほうが心配です。シャッター回数が少なくても、保管が悪い中古は注意が必要です。保管の湿気対策はカメラのカビ・湿気対策が参考になります。
回数のリスクを避けたいなら、新品も選択肢
回数や状態のばらつきが気になる人は、型落ちの新品を選ぶ方法もあります。たとえば、Sony α6400 は、発売から数年たった今も、ボディ単体で約10万円で買える本格的なAPS-Cミラーレスです(2026年10月時点の価格.com新品最安で102,380円)。保証がついていて、回数の不安もありません。詳しくはα6400 徹底レビューで解説しています。
よくある質問(FAQ)
シャッター回数は何回までなら安心ですか?
明確な基準はありません。メーカーは耐久回数を公表していないことが多く、公式仕様ページにも記載がない機種が多くあります(ソニー α7 IV・α7C II、富士フイルム X-T5・X-S20で確認)。中古カメラの解説では、耐久回数の目安の50%以下が一つの基準として挙げられています。
シャッター回数は、どうやって調べますか?
機種によって違います。ニコンは写真のEXIFに記録されるため、無料のWebツールで確認できます。キヤノンの EOS R はEXIFに入らないため、専用アプリ(ShutterCountなど)やメーカーの点検が必要です。ソニーはEXIFに記録されないことが多く、販売店への確認やメーカーの診断が確実とされています。
キヤノンの点検サービスで、シャッター回数はわかりますか?
キヤノンの「あんしんメンテ プレミアム」は、レンズ交換式デジタルカメラの基本料金が11,000円(税込)以上で、総合点検のサービスです。中古販売店の解説では、この点検でシャッター回数の確認も含まれるとされています。料金や内容は、キヤノンの公式サイトで最新の情報を確認してください。
シャッター回数が少なければ、必ず良い中古ですか?
必ずしもそうではありません。回数が少なくても、外観のキズ、センサーの汚れ、保管環境による劣化があることがあります。中古では「回数・レンズの状態・外観・整備履歴」の4点で見て、保証や返品の条件も確認してください。
電子シャッターで撮ると、回数は増えますか?
ここで数える「シャッター回数」は、メカシャッターが動いた回数です。電子シャッターで撮った分が、どう数えられるかは、機種によって異なる可能性があります。気になる場合は、お使いの機種の説明書か、メーカーに確認してください。
まとめ:回数は目安。調べ方と、4点セットで判断する
- 耐久回数は、メーカーがほとんど公表していない。表の数字は解説サイトの目安
- 調べ方は機種で違う。ニコンはEXIFで見え、キヤノンやソニーは専用ツールやメーカーの診断が必要になることがある
- 中古では、回数だけでなく、レンズの状態・外観・整備履歴を合わせて見る
- 回数や状態の不安を避けたいなら、型落ちの新品も選択肢になる
最後の1台は、ご自分の旅のスタイルと予算に合わせて決めてください。
Tabi