2026年9月、スマートフォンのカメラは節目を迎えました。iPhoneに初めて「可変絞り」が載ったのです。これまでスマホのレンズはF値が固定で、明るさは撮ったあとの処理で調整するしかありませんでした。そこに、一眼カメラと同じ「絞りを変える」という手段が加わりました。
とはいえ、旅に持っていく1台を選ぶとき、本当に効いてくるのは新機能の目新しさではありません。暗い場所で破綻しないか、遠くにどれだけ寄れるか、歩きながら撮った動画が見られるものになるか——この3つです。
ここでは、2026年9月時点で買える現行フラッグシップから3機種を選び、旅で使う前提で比べました。価格はすべて価格.comの最安値(SIMフリー256GB)で、仕様はメーカー公式から取っています。
- iPhone初の「可変絞り」が、旅の写真で何を変えるのか
- 2026年9月時点の現行フラッグシップ3機種の比較
- 3機種のカメラ仕様と実売価格の一覧
- 最上位と前世代の価格差4万円をどう考えるか
- 買い替えずに旅写真を良くする方法
スマホカメラ選びの4つのポイント
スマートフォンのカメラ性能は「画素数」だけでは判断できません。旅で効いてくる基準は何か、先に整理します。
1. センサーサイズと画素数
スマホのセンサーは一眼カメラより圧倒的に小さいですが、最新機種では1/1.3型クラスを積むモデルも出てきました。センサーが大きいほど光を多く取り込めるため、ノイズの少ない写真になります。画素数が多いほど良いわけではなく、同じ画素数なら、センサーが大きいほうが有利です。
2. 絞り(F値)を変えられるか
2026年の新しい論点がこれです。スマホのレンズは長らくF値が固定でした。F値は小さいほど光を多く取り込めて背景がぼけ、大きいほど手前から奥までピントが合います。固定だと、この選択ができません。
iPhone 18 Proはメインカメラがƒ/1.48〜ƒ/4.0の範囲で変えられます。暗い場所では開いて光を集め、明るい昼間の風景では絞って全体をくっきりさせる——一眼カメラでは当たり前の使い分けが、スマホでできるようになりました。
3. 光学ズームの倍率
デジタルズームではなく「光学ズーム」が何倍まであるかが重要です。光学の範囲内なら画質はほとんど落ちません。逆に、各社が宣伝する「最大100倍」といった高倍率は、足りない部分をAIが生成して埋めています。記録として残す写真では、倍率を上げすぎないほうが安全です。
4. 動画の手ぶれ補正
4K 60fpsはすでに標準で、8K対応も出ています。ただ旅で差が出るのは解像度より手ぶれ補正です。歩きながら、乗り物の中で、片手で——そういう実際の場面で、補正の効き方の差がそのまま見られる動画かどうかを分けます。本格的にやるならVlogカメラランキングも参考にしてください。
スマホカメラランキング TOP3【2026年9月版】
上の4点をもとに、2026年9月時点の現行フラッグシップから3機種を選びました。旅で使う前提での評価です。
1位 iPhone 18 Pro Max — 可変絞りと動画
写真も動画も、旅の記録を1台で完結させたいならこれです。メインカメラは48MPで、ƒ/1.48〜ƒ/4.0の可変絞り。iPhoneでは初めての機構です。
レンズ構成は5つの焦点距離をカバーします。超広角13mm(48MP・ƒ/2.2)、メイン24mm、2倍48mm(12MP)、4倍100mm(48MP・ƒ/2.8)、そして8倍200mm(12MP・ƒ/2.8)。望遠の主力である100mmが48MPあるので、遺跡の細部や近づけない被写体に寄っても解像が保たれます。
最大の強みは相変わらず動画です。手ぶれ補正の効き方と色の安定感は、スマホの中では頭ひとつ抜けています。
弱点は価格と重さです。256GBで239,800円は3機種で最も高く、249gは最も重い。1日持ち歩くと、この差は手に残ります。
2位 Google Pixel 11 Pro — 暗所と、価格
旅先の夜市、薄暗いレストラン、日が落ちたあとの街並み。「暗いのに撮りたい」場面で最も頼れるのがPixel 11 Proです。50MPのメインカメラは1/1.3型と、このクラスでは大きめのセンサー。絞りはƒ/1.68です。
超広角は48MP・ƒ/1.7でオートフォーカス付き(マクロ撮影に使えます)。望遠は48MP・ƒ/2.8の光学5倍。1/1.95型と、望遠としてはセンサーが大きいのが効いています。
そして何より、256GBで153,240円。iPhone 18 Pro Maxより86,560円安い。本体も204gと45g軽く、画面は6.3インチでポケットに収まります。
「超解像ズーム Pro」で最大120倍まで寄れますが、高倍率ではAIが足りない部分を生成します。その場にあった風景とは細部が変わりうるので、記録用には倍率を上げすぎないでください。
3位 Samsung Galaxy S26 Ultra — 望遠がいちばん伸びる
「近づけないものを撮りたい」が旅の主題なら、Galaxy S26 Ultraが答えになります。望遠カメラを2本積んでおり、光学3倍と5倍、さらに光学相当2倍・10倍をセンサー側で賄います。倍率の刻みが細かく、中途半端な距離でも画質を落とさずに寄れます。
メインカメラは約2億画素でF1.4。3機種で最も明るいレンズです。動画は8K・30fpsまで対応します。
2026年3月の発売で、この3機種では最も古い設計です。とはいえ望遠の構成は今も他機種を上回っており、そこが目的なら選ぶ理由になります。256GBで218,900円です。
3機種スペック比較表
価格はすべて価格.comのSIMフリー256GB最安値、仕様はメーカー公式の表記です。
| 機種名 | メイン | 光学ズーム | 重量 | 実売価格(256GB) |
|---|---|---|---|---|
| iPhone 18 Pro Max | 48MP/ƒ1.48〜ƒ4.0(可変) | 4倍・8倍 | 249g | 239,800円 |
| Google Pixel 11 Pro | 50MP/1/1.3型・ƒ1.68 | 5倍 | 204g | 153,240円 |
| Samsung Galaxy S26 Ultra | 約2億画素/F1.4 | 3倍・5倍(相当2倍・10倍) | — | 218,900円 |
※価格は2026年9月時点の価格.com最安値(SIMフリー・256GB)です。変動しますので、購入前に必ずご確認ください。
前の世代を買う、という選択
ここは正直に書いておきます。最新にこだわらなければ、前世代は大きく安くなっています。
iPhone 17 Pro Maxは256GBで198,759円(価格.com最安・39店舗)。18 Pro Maxとの差は41,041円です。可変絞りは載っていませんが、望遠が48MPで光学8倍まで対応する点は変わりません。この4万円を旅費に回すという判断は、十分に合理的です。
もうひとつ、2026年9月にはApple初の折りたたみ「iPhone Duo」も登場しました。7.6インチの大画面は撮った写真を見返すのに気持ちよさそうですが、カメラは48MPのDual Fusion構成で、Proより本数が少なくなります。カメラを主目的に選ぶなら、素直にProを選ぶほうが噛み合います。
用途別の選び方
旅行カメラとして選ぶなら
Google Pixel 11 Proを推します。8.6万円の価格差、45gの軽さ、6.3インチというポケットに入るサイズ。旅では「持ち出す気になるか」が写真の枚数を決めます。画質でiPhoneに大きく劣るわけではありません。
動画・Vlogを撮るなら
iPhone 18 Pro Max一択です。3機種とも4K以上で撮れますが、手ぶれ補正の効き方と色の安定感で明確に差がつきます。歩きながら、乗り物の中で撮るという旅の実際の場面ほど、この差が出ます。スマホ用ジンバルを足せばさらに安定します。
遠くのものを撮るなら
Samsung Galaxy S26 Ultraです。望遠2本の構成は他機種にありません。野生動物撮影や遠景で活きます。ただし星景写真は三脚での長時間露光が要るので、スマホよりカメラのほうが向きます。
予算を抑えるなら
前世代のiPhone 17 Pro Max(198,759円)か、Pixel 11 Pro(153,240円)。ただし正直なところ、旅写真の満足度を上げるだけなら15万円の買い替えより、いま持っているスマホに数千円のアクセサリーを足すほうが効きます。詳しくはこの記事の最後にまとめました。
スマホで旅写真を上手に撮るコツはスマホ旅写真のコツで解説しています。
よくある質問
iPhone 18 Proの「可変絞り」は何が便利なのですか?
明るさとピントの合う範囲を、撮る前に選べるようになりました。これまでスマホのレンズはF値が固定で、ぼけ具合は撮影後の処理でしか変えられませんでした。iPhone 18 Proのメインカメラはƒ/1.48〜ƒ/4.0の範囲で絞りを動かせるため、暗い室内では開いて光を集め、昼間の風景では絞って手前から奥までくっきりさせる、という一眼カメラと同じ使い分けができます。ただし、この機構がないと撮れない写真があるわけではありません。
旅行用に1台選ぶなら、どれがいいですか?
Google Pixel 11 Proを推します。256GBで153,240円とiPhone 18 Pro Maxより86,560円安く、204gと45g軽く、6.3インチでポケットに収まります。旅では持ち出す気になるかどうかが写真の枚数を決めるので、軽さと価格は効きます。一方、旅を動画で残すことが主目的ならiPhone 18 Pro Maxです。手ぶれ補正と色の安定感はスマホの中で頭ひとつ抜けています。
最新モデルでないと駄目ですか?
そんなことはありません。前世代のiPhone 17 Pro Maxは256GBで198,759円と、18 Pro Maxより41,041円安くなっています。可変絞りは載っていませんが、望遠が48MPで光学8倍まで対応する点は同じです。またカメラ性能の差以上に、手ぶれ・アングルの単調さ・暗所といった弱点は数千円のアクセサリーで埋まります。買い替えの前に、そちらを試すほうが費用対効果は高いはずです。
まとめ
2026年9月のスマホカメラは、iPhoneの可変絞りという新しい手段が加わった一方で、機種間の画質差そのものは、価格差ほど大きくありません。
動画を撮るならiPhone 18 Pro Max、暗所と価格のつり合いならPixel 11 Pro、遠くを撮るならGalaxy S26 Ultra。いちばん高いものが、あなたの旅にとっていちばん良いとはかぎりません。
機種変更は15万円〜24万円の買い物です。一方、スマホ写真の弱点である「手ぶれ」「アングルの単調さ」「暗所」は、数千円〜のアクセサリーと撮り方でかなり埋まります。先にこちらを試すほうが費用対効果は高いはずです。
- 手ぶれと動画のなめらかさ— スマホ用ジンバルおすすめ5選
- 夜景・集合写真を固定して撮る— ミニ三脚・卓上三脚おすすめ5選
- 広い風景と自撮りを1本で— 旅行用自撮り棒おすすめ5選
- そもそもの撮り方を変える— スマホ旅写真のコツ
Tabi