「写真がなんとなくぶれる」「ちゃんと撮っているつもりなのに、いつも少し傾く」——その原因は、カメラの性能ではなく、持ち方と構え方にあることが少なくありません。手ブレ補正の強いカメラを選ぶ前に、まず構え方を直すだけで、写真がぐっと安定します。
この記事では、キヤノン公式の取扱説明書と撮影解説、ITmedia NEWSの構え方の解説、富士フイルムの説明書をもとに、ブレない基本の持ち方、縦位置・ローアングル・望遠の構え方、シャッターの押し方、ストラップの安全な使い方を整理しました。
- キヤノン公式の「ブレない基本の構え方」6ステップ
- 縦位置・低い位置・座って撮るときの構え方
- シャッターの押し方(半押し→ゆっくり全押し)と、ブレにくい支え方
- ストラップの安全な付け方と、落下を防ぐための点検
- 旅行でのシーン別の構え方(街歩き・望遠・夜景など)
💡 この記事は「持ち方・構え方」に特化しています。手ブレ補正の段数の読み方は手ブレ補正の「段数」とは、シャッタースピードの目安は旅行写真の構図・設定Tips、ストラップの機種選びはカメラストラップおすすめ5選をご覧ください。
先に結論:「しっかり握る・下から支える・脇を締める」の3つ
先に、押さえたいことを3つにまとめます。
1. 右手でグリップを包むように握り、左手でレンズを下から支える。キヤノンの取扱説明書でも、手ブレしにくい撮影のしかたとして、最初に挙げられている形です。
2. 脇を締め、両ひじを軽く体の前に付ける。カメラと体を一体にして、揺れを小さくします。ファインダーをのぞくときは、額に軽く当てると、さらに安定します。
3. シャッターは半押しでピントを合わせ、ゆっくり全押しする。押す瞬間にカメラが動くのを防ぎます。
ブレない基本の構え方:キヤノン公式の6ステップ
キヤノンの取扱説明書には、ブレにくい撮影のしかたとして、次の手順が書かれています。横位置でも縦位置でも共通の基本です。
- 右手でグリップを包むようにしっかり握る
- 左手でレンズを下から支える
- 右手の人差し指の腹を、シャッターボタンに軽くのせる
- 脇をしっかり締め、両ひじを軽く体の前に付ける
- 片足を軽く踏み出して、体を安定させる
- カメラを額に付けるようにして、ファインダーをのぞく
どれも、特別な道具はいりません。ミラーレスでも一眼レフでも、レンズが長くなるほど、効果が大きくなります。
シャッターの押し方
キヤノンの説明書では、シャッターボタンを半押ししてピントを合わせたあと、ゆっくり全押しする方法が、手ブレしにくい撮影のしかたとして案内されています。勢いよく押し込むと、その瞬間にカメラが動いてしまいます。人差し指の腹で、軽く押すのがコツです。
シーン別の構え方
| シーン | 構え方のポイント | 出典 |
|---|---|---|
| 立って横位置 | 足を肩幅程度に開き、片足を軽く前に出す。両脇を締めてカメラを固定する | キヤノン(野鳥撮影の解説)、ITmedia NEWS |
| 縦位置 | シャッターボタンを下にすると、両脇を締めたまま撮れる。上にすると右腕が上がって楽だが、カメラを支えるのは左手だけになるので、左脇をしっかり締める | ITmedia NEWS |
| 低い位置 | しゃがむのではなく、片膝または両膝を地面につけて撮ると、安定して疲れにくい | ITmedia NEWS |
| 座って撮る | 片膝を立て、左ひじを膝の上に付ける | キヤノン(野鳥撮影の解説) |
| 望遠・超望遠 | 木に寄りかかる、レンズやカメラを安定した場所に乗せる。縦位置はバッテリーグリップで安定性が上がる | キヤノン(野鳥撮影の解説) |
| 壁・手すり・テーブルがあるとき | 体重を壁にかけたり、ひじを手すりやテーブルに置くと、ブレがぴたっと止まる | ITmedia NEWS |
縦位置では、ファインダーを使って額にカメラを当て、2点で固定すると、左手だけで支えていてもブレが少なくなります(ITmedia NEWS)。
液晶モニターを見ながら撮るとき
スマホのように、液晶モニターを見ながら撮ると、ファインダーと違って額で支えられないぶん、揺れやすくなります。ソニーの運動会の撮影解説では、液晶モニターを使うときは、ストラップを引っ張るようにして使うと手ブレを抑えやすい、と紹介されています。ストラップの張りを利用して、体との距離を保つ工夫です。
また、チルト式の液晶モニターなら、ローアングルでも姿勢を低くしすぎずに撮れます。旅先の街歩きでは、片手で構えることも多いので、できるだけ両ひじを体に付けて撮るようにしてください。
ストラップは「構え方」でもあり「落下防止」でもある
ストラップは、構え方を安定させるだけでなく、落下からカメラを守る道具です。旅行では、人混みや階段、乗り物の中で、うっかり手を離すことがあります。
- 正しく付ける:富士フイルムの説明書には、ストラップの取り付けが不完全だとカメラが落ちるおそれがあるため、しっかり付けるよう書かれています。金具ロックは、金具をカメラに正しく付けてから差し込む、という手順です。
- ゆるみ・ほつれを点検する:キヤノンの解説では、ストラップがゆるんでいたり、摩耗してほつれていたりすると、カメラやレンズを落とすおそれがあるとされています。旅行の前に、取り付け部分とストラップ本体を確認してください。
- 長さを合わせる:首掛けの場合は、構えたときにストラップが少し張る長さが目安です。
ストラップの選び方はカメラストラップおすすめ5選で比べています。
旅行でのおすすめ:着脱しやすい万能ストラップ
街歩きでは首掛け、風景では斜めがけ、混雑では短く、と使い分けたくなります。付け替えがワンタッチでできるストラップなら、シーンごとに構えやすい形に変えられます。ランキングの1位にしているPeak Design Slideは、アンカーリンクでワンタッチ着脱ができ、肩がけ・斜めがけ・首かけを切り替えられます。価格.comの新品最安は、約13,000円(12,969円・2026年10月時点)です。
よくある質問(FAQ)
カメラのブレない持ち方を、いちばん簡単に教えてください。
キヤノンの取扱説明書にある基本は、右手でグリップを包むように握り、左手でレンズを下から支え、脇を締めて両ひじを軽く体の前に付けることです。片足を軽く前に出して、体を安定させます。
ファインダーと液晶モニターでは、構え方は違いますか?
違います。ファインダーでは、額にカメラを当てて、体と一体にして支えられます。液晶モニターを見ながらだと、額で支えられないぶん揺れやすいため、両ひじを体に付けたり、ストラップを軽く張ったりして、安定させる工夫が必要です(ソニーの解説)。
縦位置で撮るとき、シャッターボタンは上と下のどちらがよいですか?
ITmedia NEWSの解説では、下にすると両脇を締めたまま撮れますが、右手の位置が窮屈になり、上にすると姿勢は楽ですが、カメラを支えるのが左手だけになるので左脇を締める必要がある、とされています。どちらでも、額にカメラを当てて2点で固定するとブレが少なくなります。
ストラップは、毎回点検したほうがいいですか?
旅行の前と、長く使ったあとに、取り付け部分と本体を確認してください。キヤノンの解説では、ゆるみやほつれがあると、カメラやレンズを落とすおそれがあるとされています。富士フイルムの説明書でも、取り付けが不完全だとカメラが落ちるおそれがあるため、しっかり付けるよう注意されています。
手ブレ補正があれば、構え方は気にしなくていいですか?
手ブレ補正があっても、構え方で揺れを小さくするほうが、効果を発揮しやすくなります。手ブレ補正の数字(段数)の読み方は、手ブレ補正の「段数」とはで解説しています。
まとめ:構え方で、同じカメラでも写りが変わる
- 右手でしっかり握り、左手でレンズを下から支え、脇を締める
- シャッターは、半押しでピントを合わせてから、ゆっくり全押しする
- 縦位置・低い位置・望遠では、膝や壁、手すりを使って体を安定させる
- ストラップは、正しく付けて、旅行の前にゆるみとほつれを確認する
最後の1本は、ご自分の旅のスタイルに合わせて決めてください。
Tabi